私は忍と最初に目があった時の事を思い出したが、口には出さなかった。
  「貴方も一人だから、此処で一緒に暮らしましょうよ」
  「急にそう言われても」
  「私たち昨夜から他人じゃないわ」
  「・・・」
  「生活の事は心配しなくてもいいの。バイクも好きな時に乗って好いわ。それに手伝っ
て欲しい仕事もあるし」
こうして数年間の居候生活が始まったのである。
  忍がパソコンで翻訳の仕事をしている間、私は草引きをしたり、暖炉用の薪を作るため
に山で木を伐ってきたりした。庭の片隅に菜園を作り、忍が買ってきた種を植えて野菜な
どを無農薬で作った。虫に食われて穴だらけの野菜しか採れなかったが、忍はうまく料理
に利用した。秋になると茸なども採れだした。松茸は無理だが赤茸や網茸、シメジ等はよ
く採れた。茸の種類を忍に教えて、二人で茸狩りをした。時には食べきれない程採ってき
てしまう事もあった。自給自足とまではいかないが、自然にふれあって幸せな日々が続い
た。
  忍の性感はは秋頃には熟し切って貪欲に求めるようになっていた。人気のない山中とは
いえ、樹林の中で交わる事もあった。交尾期の鹿の鳴き声を聞いて、「私たちもしましょ」
と挑んできたりする。私が教えたとはいえ、性技も娼婦以上だ。人目がないか気になって
萎えたままのペニスを口に含み私を獣に変えていく。誰が見ていようと私たちは交尾して
いる鹿であった。後ろから激しく突き上げ、忍は大きな喘ぎ声を上げる。屋外でもあらゆ
る体位で交わった。ぬかるんだ泥の上でもかまわず繋がったまま絡み合った。
  やがて冬になり木枯らしが吹くようになると暖炉に火を入れた。室内は秋の頃より暖か
くTシャツだけで過ごせる。日差しが暖かい
日はデッキで日光浴をし、寒い日は終日暖炉の前でビールを飲みながら読書をしたり、工
房で陶芸をした。
  雪が降り始め、その雪もやがて根雪になると街には出られなくなる。下の集落までは除
雪車が来るがこの奥までは除雪してくれない。陶器窯の灯油を運んでくる男がスノーモー
ビルで週に一度食料等も運んでくる。雪が解けるまではその男以外誰も上がってこないし、
出掛けるのも無理である。雪に閉ざされた山には漁師の姿も見かける事はなかった。
  長い冬の間、閉じ込められていても退屈しない程度に仕事はあった。ボイラーの灯油を
ドラム缶から移したり、軒下に溜まった雪を除いたり、力仕事は私の分担であった。
  忍の性の欲求は激しく一日に何度も求められる事もしばしばであった。若い忍はともか
く、五十半ばの私がそれに応えられたのは忍が手に入れている薬に依ってである。私が疲
れを訴えると、「良い薬があるわ」と慣れた手つきで注射をしてくれた。
やばい薬ではないかと思ったが、忍に確かめてみようとはしなかった。薬が注入されると
直ぐに気持ちが昂揚してくる。フワーと身体が軽くなってそのままジャンプすれば空へ舞
い上がれそうな感覚になる。忍は裸になり私の服を脱がせる。ペニスをくわえ込まれると
頭の芯に突き上げるような快感が襲ってくる。全身が性感帯になったように感じる。ペニ
スは逞しく屹立し萎える事がない。忍を組み敷き突き立てる。ヴァギナはペニスをくわえ
込んだまま根元から亀頭にかけて絞り上げるように収縮する。激しい抽送を繰り返し忍が
絶頂に達し痙攣する膣に爆発するように放つ。一度で萎える事はなかった。忍は屹立した
ままの物を舐めあげ、くわえ、睾丸を含んで舌で弄んだ。私の上にまたがり、ヴァギナに
くわえ込む。激しい腰のグラインドと抽送により私の放出物があふれ出てくる。それを乳
房に塗りたくり揉み上げる。淫獣の営みが果てしなく続いた。


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